【甲】の特性
甲(こう)とは
甲(こう)とは、木性の陽で、樹木をあらわす気となっています。
大地に根をおろし、養分を吸い上げ、上に向けてまっすぐに伸びて成長しつづける姿です。
特 徴
甲をもっている人は、ものごとを始めるときに強さを発揮します。命令されて動くのではなく、自分の意志で行動します。
自分がやりたい活動をするために、さまざまな情報をあつめて活用します。責任感が強く、規則や規律を乱す人や、いい加減なことを嫌います。
目的が定まると前だけを見て直進します。あれこれやれない不器用さがありますが、その不器用さゆえに人からの信頼を集め、人気者になる素質を持っています。
【乙】の特性
乙(おつ)とは
乙(おつ)とは、木性の陰で、草花をあらわす気となっています。
土地や、岩のさけめなどに根付き、養分を吸い上げ、横に広がりながら成長しつづける姿です。
特 徴
乙をもっている人は、人とのつながりを広げていく社交性をもっています。すべての人と仲良くなれるというのではなく、気が合う人とのつながりを広げていける愛嬌をもっているのです。
意見の食い違いなどで仲間割れしたとしても、気の合う人を見つける活動をつづけることができます。踏みつけられても芽をだす雑草のような力です。
目標を達成するには、気が合う仲間と協力して活動をつづけ、チャンスを待つ、という方法があっています。
【丙】の特性
丙(へい)とは
丙(へい)とは、火性の陽で、太陽をあらわす気となっています。
わけへだてなく、公平に、平等に、暖かさや光をとどける姿です。
特 徴
丙(へい)をもっている人は、おおらかな明るさをもっています。前向きで、マイペースです。
どうにかなる、という楽観的な気持ちと、子どものような純粋な気持ちをもっています。いつまでも若々しく、コトにあたっては勢いよく動けます。
勢いがあまって意見を押し付けるようなところがあるのですが、無邪気さゆえに憎まれることが少ない愛されキャラになれます。
堅苦しい環境では良さを発揮できなので、楽しく過ごせる場所をみつけて息抜きの場所にすると良いでしょう。
【丁】の特性
丁(てい)とは
丁(てい)とは、火性の陰で、灯火をあらわす気となっています。
灯火は、焚火であり、電灯であり、ロウソクなど、燃料となるものが必要な灯りをあらわします。個人的なスペースを明るく照らす姿です。
特 徴
丁(てい)をもっている人は、自分の中にある才能を表現したい気持ちをもっています。
言葉や文章、絵や作品、仕事の内容などで自分を表現して評価してもらいたい気持ちです。
自分が創り出したものや仕事の内容を正当に評価してもらえる環境にいると、活動に没頭できますが、評価してもらえない環境で生活していると愚痴が多くなり、気持ちも落ち込むようになります。
気持ちが落ち込む理由は、人に評価してもらうことを目標にしているからです。
自分を追い詰めないようにするためには「自分で良いと評価できる」ことを目標にすると良いでしょう。
【戊】の特性
戊(ぼ)とは
戊(ぼ)とは、土性の陽で、山岳をあらわす気となっています。
山岳とは、大量の土であり、そびえたつ高さ、神々しさ、神秘的、人を魅了して引き付ける姿です。
特 徴
戊(ぼ)をもっている人は、人から仰ぎ見られたい、という気持ちをもっています。下に見られるのは嫌なのです。
人より劣っていると思われることが許せないので、上を目指して努力することができます。
人から助けられ、長い時間をかけ、苦労して高いポジションを手に入れた人は、後輩やまわりの人から慕われる人になれます。
反対に、高いポジションを簡単に手に入れたような人は、人を見下す態度をとって人気を失う可能性があります。
高みを目指して努力できる資質の活かし方次第で、人生の幸福度は変化していきます。
【己】の特性
己(き)とは
己(き)とは、土性の陰で、大地をあらわす気となっています。
大地とは、畑であり、田んぼであり、広場であり、人が集まりにぎわう姿です。
特 徴
己(き)をもっている人は、バランス感覚にすぐれた庶民性をもっています。
何かにかたよることなく、たいらにまんべんなく、という状態を好みます。つまり、「皆と同じが良い」という気持ちがあるのです。
人が持っているものが欲しくなるとか、人気がある場所に旅行に行って、皆と同じものを食べて満足する、というような感じです。
皆と一緒にいると安心できる、という感覚です。
家族や趣味のサークルなど、気持ちを合わせて同じ方向に進んでいく仲間との絆が支えになります。
【庚】の特性
庚(こう)とは
庚(こう)とは、金性の陽で、鉄鉱石をあらわす気となっています。
鉄鉱石とは、地面の中から掘り出され、熱で溶かされ、圧を加えられることで、社会の役に立つ形になれる姿です。
特 徴
庚(こう)をもっている人は、変化させたい気持ちをもっています。
社会の不正を見つけては正したくなり、正しい状態になるまで攻撃をつづけたい、というような気持ちをもっています。
時代の流れに合っていない組織の中では変化させる力を発揮して活躍することができますが、安定している組織の中では浮いた存在になる可能性があります。
自分の力を発揮できないと感じているなら、変化が必要な環境を選んで活動すると、力を発揮することができ、評価されることもありそうです。
【辛】の特性
辛(しん)とは
辛(しん)とは、金性の陰で、宝石をあらわす気となっています。
宝石とは、地面の中から掘り出され、研磨され、磨かれ、水で洗われ、光をあてられて輝いている姿です。
特 徴
辛(しん)をもっている人は、キレイなものが好きです。光るものや美しいものを好みます。
自分の身体に時間とお金をかけて、より良い状態にしていくことを楽しみます。
イロイロな方法でのダイエットを試してみたり、美しくなれる食べ物や飲み物、サプリメントを取り入れることもあります。
「美」に熱心なのです。
美を追求した後は、健康に意識が向かいます。ヨガやウオーキング、筋トレなどで身体を鍛え、健康的な美しさを目指すようになります。
美に関する情報をキャッチするアンテナは、優秀、と言えるでしょう。
【壬】の特性
壬(じん)とは
壬(じん)とは、水性の陽で、海をあらわす気となっています。
海とは、大量の水であり、流れであり、渦であり、満ち引きによって変わりつづける姿です。
特 徴
壬(じん)をもっている人は、自由を求めます。温度によって姿をかえる水のように、場の状況によって無意識のうちに変化します。
買い物に行っても予定になかったものをつい、買ってしまう。
楽しみにしていたパーティに参加しても、楽しくなかったら帰りたくなるなど、気分の変化に合わせて行動したくなるのです。
仕事だと、ある程度は我慢できるのですが、「ある程度」までです。ある程度を超えると我慢できなくなってキレます。
自由に息ができる環境を見つけだすことが大切なのです。
【癸】の特性
癸(き)とは
癸(き)とは、水性の陰で、少量の水をあらわす気となっています。
少量の水とは、流れる川であり、降り注ぐ雨であり、たちこめる霧であり、容器に入った水や氷の姿です。
特 徴
癸(き)をもっている人は、自分を大切にします。急激な変化を好みません。
何かをするときには、入念に調べて、必要なモノを準備して、用心深く行動します。
行き当たりばったりで行動する人と付き合うと疲れるので、自分と同じ程度に慎重な行動をする人を選びます。
用心深く慎重なので、失敗することは少なく、手堅く人生を歩んでいきます。
安定した環境で生活すると、気持ちも安定します。