白雪姫というお話から公平を考える①

時代によって評価はかわる

老子先生
老子先生

すべては与えられている。それ、すなわち平等ということじゃ

「万物は平等」というのは、老子先生の基本的な考え方なのですが、えっ、ちょっとまって、と思う方が多いと思います。

容姿端麗に生まれる人とそうでない人、お金持ちの家に生まれる人とそうでない人、人間すべてが平等なんてそんなことないじゃない!と思われた方。

お気持ちはよーくわかります。私もそう思いました。でも老子先生のお考えはちょっと違います。

老子先生
老子先生

美人の基準は時代や場所、文化によって変わる。金持ちの家に生まれたからといって、その家に生まれた者が生涯幸せかどうかなんて、わからないものじゃ

老子先生の考え方では、

「万物は平等」で、

算命学では、

「運は公平」

という考え方です。

算命学は老子先生の考え方をもとに作られているので、ベースは同じですが、占いなので老子先生のお言葉よりもわかりやすい言葉になります。

人はそれぞれに運を公平に与えられているという考え方です。

美人に生まれる⇔嫉妬などで意地悪されることがある。
お金持ちの家に生まれる⇔お金を失った時に自分の価値を失う。

以上の例はたとえば、の話です。老子先生のお話にもありましたように、美人という定義は時代によって変わります。

でも、美人であることがその人のプライドというか、自分のすべてであるような人。

そんな人は、人から美人だと思われない、他の人より綺麗でなくなるということは、ものすごく怖いことなんですね。

白雪姫「女王の幸せ」とは

白雪姫の物語に出てくる女性は、王様と出会う前に、永遠の美貌を手に入れる代わりに悪魔に魂を売り渡していました。

物語のなかでは悪魔とやり取りをする場面は出てこないのですが、魔法の鏡を持っている時点で、悪魔と取引した可能性大ですよね。

その女性は美しさで王様の愛を勝ち取り、求婚されて王妃様の座を手に入れます。

ですが、王様の前妻の子供が成長して美しい女性になっていくのを見て王妃様は我を失い、白雪姫を殺そうとする、というのが白雪姫という物語の内容です。

一人の女性が自分が持っている美貌という武器を最大限に利用し、使えるものは悪魔の力だろうとなんだって使い、自分の美しさに磨きをかけました。

周りにいる誰よりも自分が美しいと感じ、王様に見初められ、愛されて結婚して王妃様になりました。

自分よりも位の高い者は夫である王様だけ、でもその王様は自分に惚れているから自分のいいなりである。つまり、自分がその国の1番になれた、と感じた瞬間が一番幸せだったのではないでしょうか?

王妃様は毎日、魔法の鏡に向かって「世界で一番美しいのは誰?」と聞きます。

鏡は毎日「それはあなた、王妃様です」と答えます。

永遠に言って欲しいセリフですね。でもそんなこと、長くは続かないですよね。

ある日、魔法の鏡は「この世で一番美しいのは白雪姫です」と答えます。

ここが最大のポイントです。

王妃様がショックを受けたのはもう美しくなくなった、と自分が思ったのではなく、

魔法の鏡(物語では正直に答える設定になっています)が言ったからショックを受けたのです。

自分の評価ではなく、世間の評価です。

物語の最後になって王妃様は不幸な亡くなり方をするのですが、王妃様は幸せだったんでしょうか?

人生の中で、いつからいつまでが幸せだったのでしょう?

白雪姫、という物語は、自分の満足のポイントが他人からの評価であることの不幸を物語る話だと思います。

今回のテーマである「公平」に関しては、


美人
⇒自分よりも美しい人が現れて不幸になる。
白雪姫
お金持ちの家に生まれて、しかも美人
⇒森に捨てられて殺されそうになる。

老子先生がおっしゃる通り、美人だから幸せでなく、お金持ちの家に生まれたから幸せでもない。
万物にエネルギーは公平に与えられている。

では、次回は、王妃様と白雪姫に公平に与えられていたエネルギーをどう活用すれば二人とも幸せになれたのか、というところを考えていきたいと思います。

次回、乞うご期待

白雪姫を殺そうとした継母はどこで道を間違えたのか!②
「美しい」という評価を決めるのが自分なのか、自分以外なのか、というところで大きく人生の幸福度が変わってきます