子丑天中殺の特徴
子丑天中殺というのは「北」がかけている天中殺です。
北というのは「親、目上」という意味があります。
そこで、子丑天中殺を持つ人は、父親や、先祖、学校では先生や先輩、社会に出てからは組織の上司や目上の立場にいる人からの引立て運が薄くなる、というのが特徴です。
目上の立場にいる人からの援助や引立てが少ないので、自分の力で生きる道を探し、自分で人生を切り開いていくことになります。
運命的な流れが自分から始まる初代運です。
親の後を継がず、親元から離れて生活を始めることで自分の運勢がスタートします。
親の事業の後継ぎとして苦労せず若くして地位も財産も得るような状態になると、運気がマイナスの方向に向かいます。
引き継いだ事業が傾いていくなど、良い方向には向かいません。
親からだけでなく目上からの助けを得にくい運勢を持っているのですが、心の中には親孝行の精神や目上に対する情愛の深さがあるので、運勢と気持ちの間に矛盾があり、若い頃の苦労はあります。
「北」の方向がかけているので、子丑天中殺を持つ人の意識は「南」に向かいます。
南は明るい未来であり、目下、子供の場所です。親縁が薄かったぶん、目下運が強くなり、目下に苦労させないように思いやりが働きます。
子供運は好調になり、子供への情が深くなる、というのが子丑天中殺を持っている人の特徴です。
性 格
子丑天中殺を持っている人は基本的に世話好きで面倒見が良く、地味ですが温厚で真面目な性格を持っています。
性格的に強い部分と、少しのことでも心を悩ませる弱い部分があります。
情が深く、口は悪くても心の奥底には人間的な温かさを持っています。
困っている人を見ると、相手が誰であっても助け舟を出してしまうようなところがあります。
恋 愛 観
情が深いことから、生活能力の低い相手に惹かれてしまい、しなくても良いような苦労を背負ってしまうことがあります。
相手の要求を満たしてあげることが愛情表現である、というような気持ちになりやすいのです。
恋愛関係が上手く行かなくなっても相手を責めるようなことはなく、自分の経験にしていく強さを持っています。
恋愛の経験は多くなり、結婚すると相手に尽くすようになります。
良い家庭を作ろうと努力し、子どもが生まれるとより家庭に力を注ぎますが、家庭生活が安定すると、気持ちが外に向かうようになります。
快楽や楽しいことに惹かれる気持ちが強く、刺激がない生活を我慢することはできません。
遊びが好きで、なんとかなるだろうというような楽観的、ポジティブな考え方をします。
生活を楽しむ意識が強く、家族に対しても無理強いをすることなく、自由な空気を好みます。
自分の楽しみを大切にするように、家族の楽しみも尊重できるような家庭をつくるようになります。
人生の流れ
子丑天中殺を持つ人が子供時代に両親と仲良く、生活に不自由なく育つと迷いが多くなり、自分の道を歩むまでに多くの時間が必要になります。
両親も祖父母も健在で、援助や支援を多く受けて成長すると、必ずどこかにゆがみが出てトラブルが起こるようになります。
親や目上からの手厚い支援を受けることは宿命に逆らうことだからです。
両親や目上との縁が早く切れると、現実に生活面での苦労はあっても精神的な苦労は少なくなります。
それが子丑天中殺を持つ人にとっての自然な形です。
現実への適応力もまして前進力が出てきます。
精神よりも現実を生きることで、あるべき自分へと到達できます。
片親との生活ではあまり問題が出ないのですが、両親、祖父母と一緒に暮らして思春期を向かえるようになる頃、親の支配下である家庭から逃れるために快楽主義的な世界へと傾向していくことがあります。
親に対して強い反抗の態度を見せるようになるのです。
親に反抗したくなり、反抗するのですが、本人は反抗することで満足は得られません。
親から見ると、非行化であり遊びにばかり気をとられている子供に見えますが、家庭から逃避したい、という行動は運命の流れとしては悪くない方向に向かいます。
本人にとっては苦しまぎれの逃避行であり、その行動の結果からは本人も苦しみしか得られませんが、そこで学ぶことで感性や理性を高めることになります。
若年時の反抗は必要悪のようなものなのです。
周りの者が無理に正常な親子関係を維持させようとするとかえって学ぶものを少なくしてしまいます。
暗闇を先陣を切って歩きながら現実を作る役割をもっており、中途半端な力では迷走してしまうために、生まれながら大きなエネルギーを与えられているのです。
そのため、周りからは「強引な人」と見られることもあります。
同じ道を行く者(仲間・同士)や、後ろからくる者(目下・後進・子供)にはとても面倒見がよく、人情豊かに接します。
反面、常識を片手にこっちへこいと指図するような目上には、無意識の反抗心が生じます。
人の指図は耳にはいらないようになっています。
あくまでも自分の道を歩む人なのですが、運勢から大きく外れないように自分をコントロールする良識を持っているので、地に足のついた頼もしいリーダーになる可能性があります。
子丑天中殺を持つ人は人に頼らず、コツコツと努力して運を上げていくことが大切です。
晩年に向けてエネルギーが強くなるので、典型的な大器晩成型の運勢となります。
現実的なエネルギーが強いので、晩年に向けて独立して自由業的な形で仕事をしていくことも可能でしょう
幸 運 期
子丑天中殺の運勢バイオリズム
幸運な期間は寅年から巳年までの4年間と、申年から戌年までの3年間です。
運勢が上昇する寅年に自分をアピールすることができれば飛躍するチャンスになります。
申年から戌年までの3年間は運勢的に特に強運となり、人気運、勝負運に恵まれて経済的にも豊かになります。
月でいうと、毎年2月から5月までと、8月から10月までの運勢が良くなります。
年間の特別な行事は8月から10月にするとスムーズに行うことができます。
注意する時期
反対に、午年と未年に運勢が乱れる傾向になります。
子丑天中殺は子年と丑年だけを注意するのではなく、亥年から運勢が落ちていることを覚悟してください。
月でいうと6月、7月、11月~翌年1月までの合計5ヶ月の間は無理せず過ごすことを心がけましょう。
受ける影響
子丑天中殺としてあらわれる影響は、主としてコミュニケーション不足が原因でトラブルに発展する、というかたちになります。
運勢が落ちている時期は、親や目上の人に接する時にはいつも以上に丁寧に連絡、相談をすることを心がけましょう。
うわさ話し、陰口、は厳禁です。
運気が落ちている時期は、意見の食い違いには反論せず、微調整する意識で話し合うことが大切です。
運気の波を上手に乗り切るために、コミュニケーションを意識して取るようにしましょう。
災いを
好転させる過ごし方
「サイン」を見逃さない
子丑天中殺をもっている人は、自分の努力で人生をつくる力をもっています。
天中殺の期間にやってくる「異変」は、ちいさな「変化」であらわれます。
ちょっとした体調の変化は、生活パターンや飲食で気をつけたほうが良いことを知らせてくれる「サイン」です。
仕事や社会活動であらわれる変化は、活動方法の修正をうながす「サイン」です。
このように、子丑天中殺期間にあらわれる「サイン」をうまくキャッチすることが、災いを好転させる方法となります。
気持ちの良い生活をつづけるためには、ちいさな変化を見のがさないように過ごすことが大切、ということになります。