干が引き合う関係を、干合と言います。
例えば、自分が「壬」という干を持っていて、目の前にいる相手が「丁」という干を持っていたら、
なんとなく、惹かれます。
気になります。
そんな、干合という関係になる干のことを書いていきます。
干合になる関係
干合になる関係は3種類あります。
① 命式の中に干合がある
② 自分の命式の中の干と、相手の命式の中の干が干合になる
③ 自分の命式の中の干と、運勢でまわってくる干が干合になる
干合の説明よりまず、
自分の命式の中の「干」を調べてみましょう。
命式の中に干合があるかどうか、
アプリで調べます。
点線の中の3つの文字が
「あなたが持っている干」
です。
甲と己の干合
甲…樹木をあらわしています。
己…平野・田畑など、人が集まって交流する場所、土地をあらわしています。
甲の特徴
甲は樹木で、上に伸びてまっすぐに成長したいという性質を持っています。大きく成長した幹をささえるために、地中深くに根を伸ばしていきます。
甲を持つ人は、向上心を持ち、時間をかけてゆっくりと成長する努力家です。
己の特徴
平野では人が集まります。人と良い関係をたもつため、争いを避けるため、ルールを守ります。
田畑では、農作業を忍耐強く続けることで収穫を得ます。
己を持つ人は、人とのつながりを大切にする、忍耐強い努力家です。
甲と己が受ける干合の影響
甲と己の関係は、
木の根が大地に割って入る関係
になります。
甲が干合で受ける影響
甲は樹木です。まっすぐに伸びて成長したい性質を持っています。大きく成長した幹を支えるためには大地に深く根をのばす必要があります。
甲は己という大地に深く根をのばすことで、強い風に吹かれても倒れない強さを持つことができる、というのが、甲が干合で受ける影響になります。
例えてみると、
一人で頑張ってきたけど、自分一人の力では生活が立ち行かなくなった時、己と出会うことで生活力が身につき、生活できるようになる。
と、いうようなものです。
己が干合で受ける影響
己は平らな土です。人に踏み固められるほど、土は固くなります。
固くなりすぎた土を、甲の根が割って入って土をやわらかくする、というのが、己が干合で受ける影響になります。
例えてみると、
己は人の中での自分の役割を意識します。役割を意識しすぎて考え方が固くなっているのに気が付かずにいる時、甲と出会うことで新しい考え方を取り入れることができる。
と、いうようなものです。
甲と己の干合変化
甲の干合変化
甲と己が干合すると、甲は戊という土性に変わり、土性の本能である引力本能が強くなります。
戊の引力本能が強くなると、人に認められたいとか、人の役に立ちたいとか、自分の実績やすぐれたところをアピールして、自分の存在感を示したくなります。
己の干合変化
己の人は干合しても己のままです。
己はもともと土性であり、持っている引力本能もそのまま持ち続けるのですが、甲の影響を受けて考え方や行動に柔軟性があらわれるようになります。
丙と辛の干合
丙…太陽をあらわしています。
辛…宝石をあらわしています。
丙の特徴
丙は太陽で、万物を明るく照らします
丙を持つ人の特徴は、自分で見たもの、聞いたものをすべてあきらかにしたいという性質を持っています。
自分が知ったことを人に伝えたくて、黙っていられない、という感じです。
辛の特徴
辛は宝石で、土の中から掘り出され、水で洗われ、日の光を浴びることで、キラキラと輝きます。
キラキラと輝く宝石になるまでにはいくつかの経験が必要、ということになります。
丙と辛が受ける干合の影響
この関係は、
大きな火が小さな金属を溶かす関係
です。
丙が干合で受ける影響
丙は太陽です。太陽は雲に隠れて日が陰ることがあります。日が陰ると影響力が下がり、太陽は、気配を消すように大人しくなります。
気配を消して大人しくしている太陽のそばに宝石が来ると、宝石がキラキラと光を反射して人の注目を集めます。
宝石のおかげで人の注目を浴びて存在感を取り戻す、というのが、丙にとっての干合の影響になります。
例えてみると、
面白い話をしても誰も笑ってくれない。話を聞いてもくれない。そんな状態が続くと、丙はしゃべることをやめてしまいます。
そんな時、辛と出会うと、辛が持っている美しさや洗練された雰囲気に刺激されて、言葉を選ぶようになり、内容をととのえてから話せるようになって、人との会話を楽しめるようになる。
と、いうようなものです。
辛が干合で受ける影響
辛は宝石で、原石は土の中にあります。土から掘り出され、研磨され、水で洗われ、日の光を浴びることで、キラキラと輝きます。
キラキラと輝く存在になるために必要な経験をしている途中、気持ちがくじけそうになったとき、明るくのんびりとした雰囲気をもっている丙という存在に救われるのが、辛にとっての干合の影響になります。
例えてみると、
仕事や介護や勉強をがんばって続けているけど、終わりが見えなくて辛い。
自分の身をけずるように取り組んでも上手くいかず、人にも相談できない。
そんなとき、丙のこだわりのなさや、俯瞰でものごとを見る考え方にふれたことで視野が広がり、解決の糸口が見つかって落ち着きを取り戻す。
と、いうようなものです。
丙と辛の干合変化
丙の干合変化
丙と辛が干合すると、丙は壬という水性になり、水性の本能である習得本能が強くなります。
壬の習得本能が強くなると、旅行に行って新しい経験をするとか、体験学習に参加するなど、知的な活動を体験したくなります。
辛の干合変化
丙と辛が干合すると、辛は癸という水性になり、水性の本能である習得本能が強くなります。
癸の習得本能が強くなると勉強がしたくなります。占いを学んでみたり、習い事をしたり、本を読んだり、知識を取り入れるような活動をしたくなります。
戊と癸の干合
戊…山岳
癸…雨水・霧・雲
戊の特徴
戊は山岳で、大量の土をあらわしていますが、はじめから高い山ではありません。時間をかけて山になっていくというものです。
自分で考えて対応する経験を多くすることで、どっしりとした存在感を感じさせる高い山のような人になります。
癸の特徴
癸は少量の水で、すべての生き物のおおもとになります。生命を守り育てるための知識をたくわえる努力を続けたあと、なくてはならない人になります。
戊と癸が受ける干合の影響
この関係は
山の土が水の流れをせき止める関係
です。
戊が干合で受ける影響
戊は山岳です。高い山になって人から仰ぎ見られたい、尊敬されたい、という本能を持っています。
自分が手助けしたことで癸が能力を発揮できる状態になった実績を積み上げ、自分の存在感を大きくしていくのが、戊が干合で受ける影響になります。
例えてみると、
学ぶことから遠ざかっていた人が癸と出会い、知識を吸収する方法を知ることで、やわらか頭を手に入れ、人とうまく付き合えるようになる。
と、いうようなものです。
癸が干合で受ける影響
癸は水です。水は下に流れる性質を持っており、とどめるものが無いとどこまでも流れていってしまいます。
戊によって癸の流れを止めてもらうことで、役に立てる場所にとどまれるようになるのが、癸が干合で受ける影響になります。
例えてみると、
転職をくりかえし、趣味も長続きしなくて、自分に何が向いているかわからない人が、
時間をかけてゆっくりと山になっていく戊と出会うことで、焦らなくても良いことに気付き、「あるがまま」を受け入れて居場所を見つける。
と、いうようなものです。
戊と癸の干合変化
戊の干合変化
戊と癸が干合すると、戊は丙という火性に変わり、火性の本能である伝達本能が強くなります。
今まで言えなかったことを言えるようになり、隠れているものをあきらかにしたくなります。こだわりが薄れ、ものごとを客観的に見るようになり、まわりに大きな影響をあたえるようになります。
癸の干合変化
戊と癸が干合すると、癸は丁という火性に変わり、火性の本能である伝達本能が強くなります。
日頃は言えない本音を言えるようになったり、歌やダンスなどのエンターテイメントで皆を楽しませるようなことをしたり、絵や文章を上手に書いたりするようになります。
庚と乙の干合
庚…鉄鉱石をあらわしています。
乙…草花をあらわしています。
庚の特徴
甲は鉄鉱石で、人の手によって加工されることで使えるものになる性質を持っています。
はじめに、人から動かされることによって、自分で動けるようになります。
良い方向に導いてくれる人との出会いと、導きを受け入れる素直な気持ちがあると、庚は社会で役立つ人になれます。
乙の特徴
乙は草花で、人に踏まれても、風で倒れても起き上がれる強さをもっています。
人に踏まれることで根が土の中で広がって強くなるように、苦労を経験することで強くなる性質をもっています。
庚と乙が受ける干合の影響
この関係は
大きな斧で草を刈る関係
です。
庚が干合で受ける影響
庚は鉄鉱石です。そのままでは使い勝手が良くないので、何かの形に変えてもらわなくてはいけません。
人とのつながりを自然に持てる乙と出会うことで、そのままの状態ではダメと気づき、何かしらの形に変化していくために自分を鍛える方向に進む、というのが、庚が干合で受ける影響になります。
例えてみると、
美しい人と出会い、その人が困っている状態であることを知り、その状態を改善する方法を知るために勉強し、人に相談して知恵をつけ、美しい人を助けてあげる活動をすることで、生活力を身につける。
と、いうようなものです。
乙が干合で受ける影響
乙は草花です。草花は横に広がる性質をもっています。仲間と手を取り合って自分のスペースを広げていきたいと思う本能です。
仲間は大切なのですが、度が過ぎると自分の居場所がなくなります。庚の手をかりて仲間の量を調整し、自分のスペースを確保する、というのが、乙が干合で受ける影響になります。
例えてみると、
乙は踏まれても起き上がる強さを持っているのですが、人付き合いのなかで、人からの頼みを断れないときがあります。
横のつながりを大切にするあまり、自分の意思とはかけ離れた活動に疲れ果てた時、庚と出会うことで不要なつながりを断ち切れるようになる。
と、いうようなものです。
庚と乙の干合変化
庚の干合変化
庚の人は干合しても庚のままです。
庚はもともと金性であり、持っている攻撃本能もそのまま持ち続けることになりますが、乙の影響を受けて考え方や行動に、他人に対する配慮があらわれるようになります。
人に気を配れるようになる、という感じです。
乙の干合変化
庚と乙が干合すると、乙は金性に変わり、金性の本能である攻撃本能が強くなります。
金性には現状を変化させるという意味があり、変化させるために行動力を発揮するようになります。
美しく整えるために、相手や物を変化させるようになります。
壬と丁の干合
壬…海・湖・大河をあらわしています。
丁…太陽以外の火をあらわしています。
壬の特徴
壬は海・湖・大河など、大量の水がたえず流動している状態をあらわしています。
新しい情報を取り入れたり、新しい環境にすぐに馴染むなど、器によって形を変える水の性質を持っています。
丁の特徴
丁は太陽以外の火で、自然界でおきるカミナリや、人が燃やして作り出す焚火やガスで燃える火、ロウソクなどをあらわしています。
炎の中心が暗くなるように、明るさと暗さをあわせ持っています。
壬と丁が受ける干合の影響
この関係は
大量の水が小さな火を消す関係
です。
壬が干合で受ける影響
壬は海・湖・大河など、大量の水です。水があつまると日の光が底まで届かず、冷たくなっていきます。
丁はガスの火で湯をわかすように、壬を温めてくれます。壬は丁によって温められる、というのが、壬が干合で受ける影響になります。
例えてみると、
待ち合わせ場所で、いつも遅れてくる丁を待ちながら、壬は、待つだけの価値が丁にあるのか考え、意を決して帰ろうとします。
壬が帰りかけたとき、笑顔で手を振りながら走ってくる丁が見えます。
壬の顔を見て嬉しそうに笑う丁の顔を見て、
「この笑顔に弱いんだよな~」
と思いながら、丁を許してしまう。
と、いうようなものです。
丁が干合で受ける影響
丁は火です。小さなロウソクの火から燃え盛る山火事まで、火の勢いに差があります。
燃え盛る山火事のように勢いが強くなっている時には、冷静な壬と出会うことで気持ちが落ち着き、冷静な判断力を取り戻す。
小さなロウソクの火のように勢いが弱くなっている時には、壬は氷の壁となって丁を風から守ってくれる。
というように、壬から火の勢いをおさえられる働きと、壬によって火を守ってもらえる働きが、丁が干合で受ける影響です。
例えてみると、
丁が職場の人間関係の悩みを抱えてどうしていいのかわからなくなってしまったとき、壬は丁の話をよく聞き、いっしょに悩みながら問題が解決するまで寄り添い続けてくれる。
と、いうようなものです。
壬と丁の干合変化
壬の干合変化
壬と丁が干合すると、壬は甲という木性に変わり、木性の本能である守備本能が強くなります。
人の意見にまどわされることなく、自分の成長につながることに集中できるようになります。
丁の干合変化
壬と丁が干合すると、丁は乙という木性になり、木性の本能である守備本能が強くなります。
自分を守る、自分が所属する組織を守るための意識が強くなりますが、考え方が柔軟になり、自分の意見や主張を押し通さず、他人と折り合いをつけることができるようになります。
干合の種類
干合になる関係は3種類あります。
① 命式の中に干合がある
② 自分の命式の中の干と、相手の命式の中の干が干合になる
③ 自分の命式の中の干と、運勢でまわってくる干が干合になる
など、3通りです。
① 命式の中にある干合
自分の宿命の中に干合になる関係を持っている場合
3通りの中で一番強く干合の影響をうけるのは、宿命の中に干合があるときです。
干合を自分の宿命内に持っている人は、自分の中に非常ボタンを持っている感じです。
恋愛とか、突然の危機に見舞われた時、「火事場のばか力」のような内なるエネルギーがムクムクとわいてきます。
危機管理スイッチのようなものです。
普段はボーっとしていても、タイプの男性が目の前にあらわれると急に表情が生き生きとして可愛いくなる。
仕事だと、夕方になって同僚が疲れてきても、やっている仕事が自分がやりたいものであるなら、やり続けるための別のスイッチが入って頑張れてしまう感じです。
例えて言うなら、お腹いっぱいでもおいしそうなお菓子を見たらお腹に空きができるようなものです。
そういう感じなので、
「人が変わったように見える」
とか人から言われたりすることがあります。
でも、本人にとってはもともと持っている能力なので、自分が変わってしまった、というようには思いません。
ちょっと、
「やる気出しただけ」
という感じです。
また、
自分の宿命の中に干合を持っている人の最大の特徴は頭の回転が早いということです。
人から何か言われた時、話を半分ぐらい聞いて、相手が何を言いたいのか、3通りぐらいの結末を想像することができるぐらい、頭の回転が早いです。
回転が早いため、早とちりの間違いも多いです。
人の話をじっくり聞いているとイライラします。
早く要点だけを話せよ!
とか、思います。
自分が話す時も、要点しか話さないので誤解を受けることも多いのですが、わからないヤツが悪い!
と思うので、人から誤解されたままでも平気でいることが多いです。
頭の回転の速さを有効に活用するためには、この対応だけは丁寧に受ける、など、自分の中での判断基準を設けて、しっかりと人の話しを聞くようにすると人間関係が上手くいくようになります。
② 相手の命式の干と干合
自分の命式の中の干と、相手の命式の中の干が干合になる
10人に1人は同じ干を持っているので、10人に1人は干合相手です。人混みを歩くと、前からやって来る10人に1人は気になる人です。
自分の日干が干合になる干を持っている相手に対しては、
男女を問わず、
「惹かれるものを感じます」
一目ぼれをしてしまうというよりも、
なんとなく「気になる」相手です。
気の関係で言うと「剋」の関係になります。
壬・丁…大量の水が小さな火を消す
戊・癸…大量の土が少量の水を止める
甲・己…大きな樹の根が平地を割る
庚・乙…大きな斧で草を刈る
丙・辛…大きな火が鉄を溶かす
このように、相手か自分が変わってしまう働きです。
知り合ったが最後、後には戻れない
そんな関係になる場合もあります。でもほとんどの場合、気持ちは長続きしないまま終わります。
気になる関係だけど、自分にとっての付加価値のプラスアルファがないと関係の長続きは難しいものがあります。
③ 運勢の干と
自分の干が干合する時
運勢でまわってくる干と自分の宿命の中の干が干合になる時期は、恋愛運が高まるとみます。
まず、気持ちが恋愛モードになります。
異性に対して気持ちが動きやすくなり、興味もでて、一緒にいて楽しいと感じることが多くなります。異性に対しての理解力も深くなります。
今まで怖いとか、嫌とか、変とか、負の感情しか持てなかった異性に対しても許せる気持ちが多くなります。
つまり、自分のテリトリーの中に異性を入れてもいいかな、と思えるようになるのです。異性に対する拒否反応が少なくなる感じです。
恋愛モードに
ならない人もいます
恋愛モードにならない人にとっての、運勢でまわってくる干と、自分の宿命の中の干が干合になる時期は、自分の中の危機管理の力を使う必要がある出来事がやってくる時期になりますと。
干合というのは、自分の持っている干が変化して違う能力を発揮するような働きです。
庚と己は変化しないですが、他の8つの干は違う気のエネルギーに変化します。
つまり、自分が持っている能力の一部を変化させて発揮するように運勢から求められる。
それが、干合がまわってくる時期ということになります。
自分の宿命の中に干合する干を持っていない人でも、運勢でまわってくる干と干合することによって、普段の能力では対応できないことに対応する能力を発揮できるようになります。
というか、そうせざるを得ないような状況に追い込まれやすい時期になる、ということです。
例えば、
・仕事が急に忙しくなる。
・身の周りの状況が変化して、自分が対応しなければいけないことが増える。
などです。
我が身にふりかかる状況から逃げることなく乗り越えることで「能力が磨かれる」ということになるのです。